「待つ」という誠実さ、心に余白を持つ生き方

    「待つ」という誠実さ、心に余白を持つ生き方

    インタビューを受けてくれた方

    井上修
    井上修さん

    井上修1966年生まれ山形県出身/職業は不動産仲介です。性格は少し人見知りですが誠実な性格で、MBTIはINFJ(提唱者)。好きな言葉は「一念発起」。決意が人生を変えると感じるからです。休日はカメラを楽しみ、特技は整理整頓です。好きな本は『LIFE SHIFT』、映画は『ボヘミアン・ラプソディ』です。どうぞよろしくお願いします。

    自分史DB

    ご自身の幼少期を振り返ってみて、今のあなたを形作る原点になったような、大切な思い出やエピソードがあればぜひお聞かせいただけますか?

    小学生の頃の記憶なのですが、私の地元は近所付き合いがすごく濃い地域で、学校から帰ると知らないおじさんが縁側でお茶を飲んでたりしたんです。子供心に「誰だろう」って少し緊張しちゃうんですけど、母がその人と笑いながら話しているのを見て、なんだかホッとしたのを覚えています。

    私自身、そんなに自分からグイグイ行くタイプじゃないんですけど、その時の「誰かが居る安心感」みたいなものが、今の不動産の仕事、つまり「誰かの居場所」に関わる原動力になっている気がします。結局、家も大切ですけど、そこに流れる穏やかな人間関係が一番だなって思うんですよね。

    自分史DB

    不動産のお仕事は、人生の大きな転機に立ち会うことが多いですよね。誠実さを大切にされている井上さんが、お客様と接する中で、特に「この仕事をしていて良かった」と心から感じた瞬間はありますか?

    そうですね、不動産の仲介って、ただの建物の売り買いじゃないんだなって痛感する場面がよくあります。

    以前、高齢のご婦人の住み替えをお手伝いしたことがあったんです。長年住んだご自宅を手放すということで、最初は寂しそうな、どこか不安そうな表情をされていて。気になったのですが、私は人見知りなところがあって、無理に盛り上げるのはあまり得意じゃなくて……だから、まずは私にできる「じっくりお話を聞く」ことに徹しました。

    手続きが終わって鍵をお渡しする時、その方が「井上さんに頼んで、心が整理できました」って、ふっと柔らかい笑顔を見せてくださったんです。その瞬間ですね、あ、自分のこの、ちょっと不器用でも一つずつ片付けていく性格が、誰かの役に立ったんだなって。整理整頓が得意なのも、案外こういう「心の整理」のサポートに繋がっているのかもしれません。この仕事を続けていて、本当に良かったなとしみじみ思いました。

    自分史DB

    人見知りと仰っていましたが、だからこそ相手の気持ちに寄り添える部分もあるのかなと感じます。井上さんが人と接する時に、これだけは守ろうと決めているルールのようなものはありますか?

    相手の話を最後まで、途中で遮らずに聞くっていうのはずっと決めています。

    私自身、話すのがそんなに得意じゃないから分かるんですけど、言葉を急かされると、本当に伝えたかったことが胸の奥に引っ込んじゃうことがあるんですよね。特に不動産の話は、お金のことだけじゃなくて、家族の思い出とか、将来への不安とか、結構重たい感情がセットになっていることが多いですから。

    だから、たとえ効率が悪くても、相手のペースに合わせて待つ。沈黙があっても、それは必要な時間だと思って一緒に座っている。それが私なりの誠実さなのかなって。上手いことは言えませんけど、まずは「安心してもらうこと」を、何よりも大切にしたいと考えています。

    自分史DB

    特技の整理整頓についても気になります。身の回りを整えることで、心や仕事にどんな影響があると感じていますか?井上さんにとって、一番落ち着く「整った状態」とはどんな空間でしょうか。

    昔から、机の上が散らかっているとどうも落ち着かなくて。仕事でも、書類が山積みだと頭の中までごちゃごちゃしてくる気がするんです。

    私にとって整えるっていうのは、単に物を捨てることじゃなくて、次に何をするかを見通せるようにする準備みたいな感覚でしょうか。一つひとつを適切な場所に戻していくと、不思議と心に余裕が生まれるんですよね。そうすると、さっきお話ししたみたいにお客様の言葉をじっくり待つ余裕も持てるようになるんです。

    一番落ち着く空間ですか。そうですね、窓から柔らかい光が入って、必要な物だけが手の届く場所にある、静かな部屋がいいですね。趣味のカメラをメンテナンスしている時なんかが、まさにそんな時間です。余計なノイズがない状態が、私には一番心地いいのかもしれません。

    井上修さんから若い人に向けてメッセージ

    自分史DB

    効率やスピードが重視される時代ですが、井上さんが大切にされている「相手を待つ」ことや「心の整理」は、若い世代にとっても大切な視点に感じます。豊かな人間関係を築くために、若いうちに経験しておくと良いと思うことはありますか?

    最近はどこもかしこも効率、効率ですもんね。でも、人との繋がりって、そんなにパパッと答えが出るものじゃない気がするんです。

    若い方に何か一つお伝えするとしたら、「あえて手間のかかる付き合い」をしてみるのもいいんじゃないかな、って思います。今はメール一通で何でも済んじゃいますけど、わざわざ会いに行くとか、返事を待つ時間そのものを楽しむというか。

    私も若い頃は焦って失敗したこともありますけど、じっくり時間をかけて築いた関係って、後から自分を助けてくれる大きな財産になるんですよね。すぐ形にならなくても、目の前の人とゆっくり向き合う時間は、決して無駄にはなりません。一念発起して新しい世界に飛び込む勇気も大事ですけど、そこで出会った人を大切にする「心の余白」を、ぜひ忘れないでほしいなと思います。

    インタビュアーからのコメント

    自分史DB

    「自分史DB」のインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。井上修さんとの対話を終えて、感じたことをまとめさせていただきます。

    井上さんのお話から、誠実さとは「相手の歩幅に合わせる優しさ」なのだと教わった気がします。人見知りを否定せず、むしろそれを「待つ力」に変えて信頼を築いてこられた姿が印象的でした。「一念発起」して一歩踏み出す勇気と、目の前の人とじっくり向き合う心の余白。その両方があるからこそ、井上さんの周りには穏やかで温かい空気が流れているのですね。大切なことに気づかせてくれる、豊かな時間でした。

    ご協力ありがとうございました。

    インタビューを受けてくれた方

    井上修
    井上修さん

    井上修1966年生まれ山形県出身/職業は不動産仲介です。性格は少し人見知りですが誠実な性格で、MBTIはINFJ(提唱者)。好きな言葉は「一念発起」。決意が人生を変えると感じるからです。休日はカメラを楽しみ、特技は整理整頓です。好きな本は『LIFE SHIFT』、映画は『ボヘミアン・ラプソディ』です。どうぞよろしくお願いします。

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